NPR Planet Money Episode 433 / 熱帯雨林で身代金をせしめる方法 / Holding A Rainforest Hostage?
今週のNPRは、社会的善と資本主義の妥協をいかに図るか、というサンデルライクな記事。
３行まとめ：
中南米の小国エクアドルにあるヤスニ国立公園は、１ヘクタール内に北米の固有種全体と同じだけの種類の動植物が生育しているという、自然の宝庫であるが、同時地下に大量の石油が埋蔵していることが明らかになった。
2007年の国連の会議の場で大統領のラファエル・コレアは、石油を採掘しない代わりに、代替エネルギーの開発などに対する基金への寄付を呼びかけ、目標の1/10程度ではあるが、3億5千万ドルを、チリ、スペイン、トルコといった各国及び、フランスやドイツの地方自治体から集めることに成功した。
このアプローチは「お金をよこさないと木を撃つぞ！」という脅しと変わらないというアメリカ政府関係者からの批判もあるが、エクアドルの政府関係者はエクアドルは砂漠しか無いサウジアラビアとは状況が違うことを強調する。
感想：
サンデルの言葉を借りるなら、ここでの問題にされる美徳は「自然を大切にする」ということだと思う。この場合は、「あなたはそれをお金で買いますか？（3行まとめはこちら）」に出てきた、CO2の排出へのエクスキューズを与える排出権枠取引とは異なり、美徳をスポイルすることにはならないと思う。
