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日米雑誌とPodcast 3行まとめ

本まとめ

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 11章 まとめ

インターネットの発展は新しいアルゴリズムの発展・進化を促したが、ラップトップコンピュータは、それ自体の発達を除いて、新しいコンピュータ科学の理論を生み出す土壌にはならなかったことからもわかるように、今後のコンピュータ科学に、まだ新しいアル…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 10章 決定不能性とは何か

現在のソフトウェアは20年くらいまえのソフトウェアとくらべて、クラッシュすること自体は減っており、これは自動テストツール等の発達に依る部分が大きいが、果たして完全なクラッシュ検出プログラムというものを作ることは可能であろうか? 上記の質問に…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 9章 デジタル圧縮

デジタルなものはコピー可能であるが、正規のソフトウェアに必要とされるような、署名はコピー不能であるべきだ。 この矛盾を解決するために、4章で説明された巨大素数による共通鍵暗号というトリックを使用している。 しかしこのトリックを保証するためには…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 8章 データベース

様々なシステムでの基盤として使用されるデータベースについては、今まで見てきたような冗長性の排除という概念と一旦保存したデータについての整合性を保持するという目的からの一貫性の追求という2つの概念が根幹をなす。 冗長性の排除をするために、Codd…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 7章 データ圧縮

5章で見てきた誤り訂正符号が、冗長性を適切に付与する、ということがテーマだったのに対し、データ圧縮ではいかにして冗長性を取り除くかというのが、テーマになる。データ圧縮の方法はデータロスの有無で大別でき: ・データロスなし 繰り返し箇所を、繰り…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 6章 パターン認識

機械が得意なことを対象としていた今までの章と異なり、この章ではコンピュータが苦手な文字認識や顔認識といった、パターン認識について説明する。 主に3つのアルゴリズムを説明しており: 多次元の数値化を行い、既に分類されているサンプル値を分布させ、…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 5章 誤り訂正符号

コンピュータのもっとも基本的な3つの機能、計算、保存と伝送の後者2つに関わるデータの信頼性の向上については、ベル研のシャノンやハフマンに始まり様々な科学者が貢献してきた。 この章では: ・同じデータを複数回送り、平均を取る「反復トリック」 ・数…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 4章 公開鍵暗号

インターネットの様な、経路の安全性が確保できない伝送路で秘密の鍵を交換する方法として、公開鍵暗号というアルゴリズムで、何種類かの変種が、ディフィー=ヘルマン法やRSAといった形で考案されてきた。 これは、秘密通信を行う2人同士が、それぞれが持っ…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 3章 ページランク

グーグルがaltavistaの検索エンジンから遅れること3年、サーゲイブリンとラリーペイジが立ち上げたグーグルでは、そのページの持つ価値をハイパーリンクに着目して計量化するという手法を実装した。 あるページがどれだけリンクされているかを判断基準とする…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 2章 検索エンジンのインデックス

Altavistaが初めて実装した検索エンジンはマッチングという考えを導入して、 単純に世界中のページに対して、有無を調べると膨大な時間がかかる単語の検索を、 予め全ページのインデックスを作成しておくことによって実現した。 また、位置情報(ある単語の…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 1章 イントロダクション

実際の定義は10章に譲るとして、まず本書ではアルゴリズムについては、コンピューターに特定の問題を解決させる上での「非常に正確なレシピ」と定義する。 この本では中でも偉大なアルゴリズムを9つ取り上げようと思うが、まず偉大さの基準として「巧妙なト…

世界でもっとも強力な9のアルゴリズム 日経BP社

著者概略: 英ディッキンソン大学のコンピュータ・サイエンス教授。オックスフォード大学の博士(コンピュータ・ビジョン)取得。ヒューレット・パッカードとマイクロソフトの研究所に勤務の後、現職 発売日:2012年7月23日世界でもっとも強力な9のアルゴリ…

西内 啓 統計学が最強の学問である 感想

この本は、バズワードになっている「ビッグ・データ」について、HowよりもWhyとWhenについてこだわって書かれた本である。まず数式を用いた説明はほとんどない。「カイ二乗検定」ですら用語の説明と、どういった時に使用するのかという基準のみにページが割…

西内 啓 統計学が最強の学問である 終章 巨人の肩に立つ方法

統計学の特長の一つとして、過去の研究結果を「系統的レビュー」という「複数の研究をまとめて結局のところ何が言えるのかについて述べる」という形で利用する方法が採用できることにあり、これにはほとんど主観が含まれなず、「現時点での最善の答え」とい…

西内 啓 統計学が最強の学問である 第5章 ランダム化できなかったらどうするか?

統計結果を利用して何らかの分析を行いたい際に強力な力を発揮する「ランダム化」という手法が使えない際でも、いくつかの方法を用いれば、ランダム化と同じような効果を得ることができ、この章ではそれらの方法について説明する。 一つは「ケースコントロー…

西内 啓 統計学が最強の学問である 第4章 「ランダム化」という最強の武器

統計学の大きな武器の一つとして、対象の一部をランダムにピックアップした2つのグループに分け、そのグループに対して分析を行いたい「変化」を加え、その結果でグループ間で有意な差が出るかをみることで、その変化と結果の因果関係の有無を確認するという…

西内 啓 統計学が最強の学問である 第3章 誤差と因果関係が統計学のキモである

データをビジネスに使うためには、 ・何かの要因が変化すれば利益は向上するのか? ・そうした変化を起こすような行動は実際に可能なのか? ・変化を起こす行動が可能だとしてそのコストは利益を上回るのか? という3つの問いに答える必要があり、例えば「顧…

西内 啓 統計学が最強の学問である 第2章 サンプリンが情報コストを激減させる

初めての本格的なサンプリング調査に基づく統計調査は、ニューディール政策における公共事業の基礎調査に用いられたが、その時は、古参の学者からはサンプリングの正確性について批判があった。 しかし、例えば10万人の顧客のデータからその男女比を知りたい…

西内 啓 統計学が最強の学問である 第1章 なぜ統計学が最強の学問なのか?

何故、統計学が最強の学問になりうるか?という質問に対して、著者はどんな分野の議論においてもデータを集めて分析することで最速で最善の(正解ではないところがポイント)答えを出すことができる、と答える。 疫学の父と呼ばれるスノウは、19世紀にロンド…

西内 啓 統計学が最強の学問である ダイヤモンド社

著者略歴:兵庫県出身の統計家。東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ ハーバード がん研究センター客員研究員を経て、現在はデータに基いて社会にイノベ…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 Introduction

ダイエットや資産管理や禁煙など、続けたいのに続けられない習慣、止めたいのに止められない習慣にはそれぞれ、理由があり、心理学的なアプローチを採ることで、それらの挫折を緩和することができる。 この本は10章からなり、それぞれの章が1つの戦略を科学…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第9章 この章は読まないで

アメリカ人が太る最大の理由の、実は「ダイエット」を繰り返すことに寄る体重の増減の結果の血圧の増減や免疫力の低下にあるという皮肉な研究結果があるが、これは、人間は「何かをしてはダメだ」「何かを考えてはダメだ」と自分の思考に制限をかけると、か…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第8章 感染した!

人間は意志力の発露において、他人の影響を非常に受けやすく、「人がやっている良いことことを自分も真似してみよう」と思うこともあれば、「人がやっているから自分もやっていい」と思うこともあり、更には反対に「ろくでなしの仲間には入りたくないから(…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第7章 将来を売りとばす

ハーバード大学の生徒とチンパンジーとのどちらが、現在のお菓子を我慢し少し後に倍もらう、という我慢比べの対照実験で、ハーバード大学の学生が負けたことでもわかるように人類は、唯一このような状況において、「将来の報酬の価値を低く」見て、現在与え…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第6章 どうにでもなれ

人間はストレスを感じると、脳が精神を安定させようとし報奨系に命令を下してドーパミンを生成し、酒やギャンブルや過食と言った行為へと導くが、これらは実際には実際にはの開放には役に立たず、本当にストレス発散に役立つようなセロトニンやガンマアミノ…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第5章 脳が大きなウソをつく

ラットを使った実験で、オールズとミルナーという研究者がラットが、脳の一部の部分への電気刺激も厭わず、逆にそれを求めるようになることから、その脳の位置を「快感センサー」と呼んだが、実際にはそこは「報奨」それ自体を得た結果の満足感を生み出す位…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第4章 罪のライセンス

人間はいったん意見を表明したら、その後もその意見にしたがって行動するものと思われていたが、実際にはそんなことはなく、例えば「女性に対して公平な回答を一旦した人」はその後の質問で、「女性に対してやや差別的な回答をしても気が咎めない」という回…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第3章 疲れていると抵抗できない

2章までで見てきた意志力は、筋肉に似ている部分があり、まずそれは筋肉のように疲労するし、また筋肉のように、例えば小さい意志力を発揮するような課題を自分に課すことで、鍛えることができる。 その際には、まず「望む力(長期的な目標)」を明確にする…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第2章 意志力の本能

人間は太古、例えばサーベルタイガーに突然出くわした時に、自分の能力を全て発揮して「闘争・逃走」できるため体中のリソースを全て、集中させるという機能を培ってきており、それと近しい機能が、例えば「脂肪たっぷりのチーズケーキ」が目に入った時に、…

ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第1章 やる力、やらない力、望む力

意志力の問題に関する人間の脳は働きは、本能を司る部分と、その本能をコントロールする前頭前皮質(やる力を左脳が、やらない力を右脳が、望む力が中央の少し下)が時に相克しながら、時には協力しながら作用する。食事に関する決断だけでも1日平均227回と…