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ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 第4章 罪のライセンス

人間はいったん意見を表明したら、その後もその意見にしたがって行動するものと思われていたが、実際にはそんなことはなく、例えば「女性に対して公平な回答を一旦した人」はその後の質問で、「女性に対してやや差別的な回答をしても気が咎めない」という回答をする傾向(モラル・ライセンシング)にあり、それと同じように「脂肪ゼロ!」や「グリーンエコ!」といったキーワードに踊ってしまうと、その後に自分へのご褒美といって、食べ過ぎてしまったり、ゴミを捨てても平気になってしまう。
こういったモラル・ライセンシングは商品マーケティングにも利用されており、ダイエットメニューをメニューの中に一つでも混ぜ込ませておくと、そのメニューを見ただけでダイエットをした気になってしまい、脂肪分の多い別メニューを頼んでしまったり、Todoリストを作っただけで目標を達成したた気分になったりと、脳は簡単に騙されてしまうが、これを防止するためには、エクセサイズや節約や禁煙が「正しいこと」だからやろうと思うのではなく、「目標を達成するために必要な作業と思うこと(始めた理由に目を向けること)」が重要である。
意志力の問題としては、人には「明日はもっとできる」と考える修正があり、例えば禁煙をする時には、少しずつタバコを減らしていけば良いと思ってしまう。こういった自分への言い訳をなくすためには、これを明日も続けるのだと思うことであり、先ほどの禁煙の例を取れば、今日30本すったら、必ず明日も30本吸うのだ、というルールを自分に課すことだ。

感想:
この章では、マイケル・サンデルの「あなたはそれをお金で買います?」にも出てきた保育所でお迎えの時間に遅れるた時に罰金をとるようにすると逆に、それがモラル・ライセンシングとしての役割を果たしてしまい、逆に遅刻する保護者が増えてしまう、という研究を引用してしていたのが興味深い。

タイトル
Introduction
第1章
第2章
第3章
第4章
第5章
第6章
第7章
第8章
第9章
感想