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マイケルサンデル それをお金で買いますか 市場主義の限界 3章

売血や、スイスであった核燃料廃棄物の処理場の問題、イスラエルでの募金集めの高校生の問題(ただし、インセンティブを与える場合に限ってはインセンティブが高いほうが、成果はあがった)を扱って、市場(及び金銭的インセンティブ)が介入することに、本来の意図に反して、金銭を絡めないほうが、よりよい成果が得られることが分かった。

本来市場が介入するべきではない規範が求められる分野に市場が介入することによって、公正の問題(売血で言えば貧しい人が本来いやいやながら、不公平に売血をする立場に貶められている)と、腐敗の問題(利他的な精神から献血を行うという精神自体を貶めてしまう)が発生する。

元ハーバードの学長のサマーズやケネス・アローのような一部の経済学者は、美徳や利他心というものは限りがある資源なので、市場ができるかぎり活躍することによって、本来美徳や利他心が活かされるべき所に正しく分配されることができる、
と主張しているが、サンデルはこれを非難している。

タイトル
1章 行き過ぎた市場主義に対して我々がとるべき立場は?
2章 平等と公平の狭間で
3章 市場主義全盛時代において、市場が介入すべきではない分野について
4章 「行き過ぎた」生命保険を巡るビジネスと倫理について
5章 アメリカにおける「ステマ」に対するサンデルの回答
感想