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マイケルサンデル それをお金で買いますか 市場主義の限界 4章

アメリカではバイアティカルや、ライフセトルメントと言う名称で、重症患者や高齢者の生命保険を買取り、対象の被保険者が一定期間より前に死亡すると、投資家が儲かるという金融商品や、従業員に対して雇用企業が自分を受取人として生命保険に加入する権利がある。
これらは、コーヒーショップで保険が始まった時に実例としてあった、他人の船の沈没に賭ける事や、有名人の死亡を賭けの対象とするデスプール、更には市場の予測能力に依拠したDARPA のテロ予測実験と大差なく、人の死に市場原理を適用させるという点で、問題がある。
また生命保険自体も過去には、同様の理由から19世紀には道徳の観点から法的な許可が得られなかったが、それ自体が持つ社会的な善および、本質的には保険会社は被保険者の生をねがうことになっていること、から認可されるようになったが、バイアティカルなどは、これら生命保険の人の生死を投資の対象とするという問題点のみを浮き上がらせている。

タイトル
1章 行き過ぎた市場主義に対して我々がとるべき立場は?
2章 平等と公平の狭間で
3章 市場主義全盛時代において、市場が介入すべきではない分野について
4章 「行き過ぎた」生命保険を巡るビジネスと倫理について
5章 アメリカにおける「ステマ」に対するサンデルの回答
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