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ケリー・マクゴニガル スタンフォードの自分を変える教室 感想

基本的に自分は、あまり自己啓発本というものを熱心に読むタイプではない。
読書自体を趣味として考えているので、あまり「目的」がはっきりした状態で本を読み始めることより、なんかぼんやりとタイトルとか著者とかがピンとくる本を読むことが好きだ。だから「本を読むことによって自分が何を得たい・得られる」のかをわかってから読む人を対象にしている、自己啓発本に手が伸びることはあまり無かった。一見のタイトルや売り出し方はそれらの本と、本書は似ているが、結論から言うと、ぜんぜん違うと思う。
一番の違いは、本書のまだるっこしさにある。
「読んで5分で自分が変わる!」なんてことを求めている人にとってみると、この本の第1章の「脳科学の説明」から始まる構成には面食らうだろう。が、その後もケリー・マクゴニカルは心理学実験の結果等を丁寧に積み重ねて、論証を進めていく。
しかしきちんと読み込んでいけば、ケリー・マクゴニカルが述べている「脳はその仕組み上、現代人にとっては不都合な部分が多い」という「不都合な真実」をよく理解することができ、更にどうやってその不都合な脳と付き合っていけばについて、理解することができる。
この本をきちんと理解すれば、自己啓発本のように即座に効果があるようなものは、逆に「脳がいいことをした」と思って、悪いことをする言い訳になってしまう、という危険性があることもわかる。

タイトル
Introduction
第1章
第2章
第3章
第4章
第5章
第6章
第7章
第8章
第9章
感想